赤ちゃんの肌荒れ完全ガイド。原因・種類から正しいケア、病院受診の目安まで徹底解説

赤ちゃんの肌荒れ完全ガイド。原因・種類から正しいケア、病院受診の目安まで徹底解説

「赤ちゃんの肌って、つるつるでデリケート」そんなイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし、実際には多くの赤ちゃんが肌トラブルに悩まされています。
顔や体にできたブツブツ、カサカサ、赤み…。「これって何?」「どうしたら治るの?」と、不安に感じる親御さんは少なくありません。

この記事では、赤ちゃんの肌荒れの種類やケアの方法について詳しく解説します。

デリケートな赤ちゃんの肌を知ろう

デリケートな赤ちゃんの肌を知ろう

赤ちゃんの肌は、大人に比べて非常に薄く、外部からの刺激に対する防御を担う「角質層(かくしつそう)」が未発達です。この皮膚の薄さと角質層の未熟さが、様々な肌トラブルを引き起こしやすくする主な要因となります。
未熟な皮膚のバリア機能は、汗、よだれ、食べかす、摩擦、アレルゲン(アレルギー反応を引き起こす原因となる物質)といった様々な外部刺激に敏感に反応し、容易に炎症や乾燥、湿疹などの肌トラブルを引き起こします。
そのため、赤ちゃんのスキンケアは「優しく」「丁寧に」行うのが重要です。

乳児湿疹(にゅうじしっしん)とは?

乳児湿疹(にゅうじしっしん)とは?

「乳児湿疹」という言葉を耳にしたことのある方も多いと思います。
実は、乳児湿疹は特定の病名を指すものではなく、乳児期に発生する様々なブツブツとした肌トラブルの「総称」です。
この総称には、皮脂の過剰分泌が原因となる「乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)」、汗が原因の「あせも」、そして乾燥や外部刺激による炎症など、多岐にわたる皮膚症状が含まれています。

よくある赤ちゃんの肌荒れの種類と特徴

赤ちゃんの肌荒れには様々な種類があり、それぞれ原因や症状、発生する部位が異なります。

新生児ニキビ(新生児挫創:しんせいじざそう)

新生児ニキビ(新生児挫創:しんせいじざそう)

生後間もない赤ちゃんに見られる湿疹で、胎内で母親から受け取った女性ホルモンの影響により皮脂分泌が盛んになることが主な原因とされています。赤ちゃんの皮脂腺(ひしせん)はまだ未発達なため、過剰な皮脂が毛穴に詰まり、ニキビのような湿疹が生じます。

通常、生後2~3ヶ月頃には自然に落ち着く一過性のものです。

新生児ニキビについて詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。

新生児ニキビとは?正しいケアで赤ちゃんのお肌を守る 新生児ニキビとは?正しいケアで赤ちゃんのお肌を守る

乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)

乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)

皮脂の過剰分泌が原因で、特に皮脂腺が多い頭皮、おでこ、顔、首、耳の周り、股、わきの下などに、カサカサしたフケのようなものや、クリーム色のかさぶた、じゅくじゅくした湿疹ができるものです。
新生児ニキビと同様に、生後2~3ヶ月頃までに起こりやすい傾向があります。

あせも

あせも

赤ちゃんは新陳代謝が活発で非常に汗っかきなため、汗腺(かんせん)に汗が詰まり炎症が起こることで、赤く小さな湿疹がたくさんできる状態です。高温多湿の夏場だけでなく、厚着による汗で冬でも発生する可能性があります。

よだれかぶれ

よだれかぶれ

よだれや食事の食べ残しが口周りに付着し、皮膚への刺激となることで炎症を引き起こします。口周りが赤くただれたり、赤い湿疹ができたり、肌が乾燥してカサカサしたりといった症状が現れます。拭き取る際の摩擦も刺激となり、かぶれの原因となることがあります。

よだれかぶれについて詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。

赤ちゃん よだれかぶれ対策完全ガイド。原因からアレルギーとの見分け方まで 赤ちゃん よだれかぶれ対策完全ガイド。原因からアレルギーとの見分け方まで

おむつかぶれ

おむつかぶれ

おむつの中のムレた環境、おむつやお尻拭きの摩擦、そして尿や便に含まれる成分が、お尻や太ももの付け根あたりに赤みや湿疹を引き起こします。ひどい場合はカサカサしたり出血したりすることもあります。

蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹(じんましん)

一日のうちにブツブツが現れたりおさまったりを繰り返す特徴があり、小さな湿疹から10cm以上の地図状のふくらみまで症状は様々です。
食べ物、ウイルスや細菌の感染、薬、温度差、ストレス、疲労など原因は様々です。
眠れないほど痒みが強い場合は、受診を検討した方が良いですが、冷やすことで症状が落ち着いて眠れるようなら様子を見ても良いです。

アトピー性皮膚炎(アトピーせいひふえん)

アトピー性皮膚炎(アトピーせいひふえん)

かゆみを伴う湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す疾患です。乾燥していたりバリア機能が低下していたりする皮膚の内側に、様々な刺激やアレルギー物質が侵入することで起こると考えられています。
乳児期早期からの発症が多く、顔や頭、首、口や耳の周囲、手足の関節の内側(屈曲部:くっきょくぶ)などにできやすい傾向があります。

肌荒れ症状は、見た目が似ていることが多く、親御さんが自己判断で正確に区別することは非常に困難です。例えば、顔にできたブツブツがよだれかぶれだけでなく、じんましんの可能性もあると指摘されています。また、アトピー性皮膚炎は、おむつかぶれやあせもといった一般的な湿疹と見分けがつきにくい場合もあります。

そのため、症状が続く場合や悪化する場合には、以下の受診目安を参考に医療機関への受診を検討しましょう。

赤ちゃんの肌荒れで受診を検討すべき目安

赤ちゃんの肌荒れで受診を検討すべき目安

赤ちゃんの肌トラブルは親御さんにとって大きな心配事ですが、すべての症状がすぐに医療機関での診察を必要とするわけではありません。生後1か月から1~2か月程度続く乳児湿疹はほとんどの赤ちゃんが経験する一般的な湿疹です。
しかし、自己判断で対応し続けることで症状が悪化したり、より深刻な病気を見落としたりするリスクもあります。
どのような症状で、いつ専門医を受診すべきかを理解しましょう。

受診目安(診察時間内に早めに受診)

  • 肌トラブルが起こっている部分を頻繁にかゆがって掻きむしっている、またはいつもより泣いたり機嫌が悪かったりする。(かゆみが強いと睡眠不足や食欲不振につながることもあります。)
  • 湿疹が全身に広がっている、または2、3日で急に広がった場合。症状の悪化や他の疾患の可能性も考えられます。
  • 自宅でのケア(ワセリン保湿など)を数日続けても症状が改善しない、または悪化している場合。
  • 湿疹がじゅくじゅくして膿(う)んでいる場合。細菌感染の可能性も考えられ、抗菌薬(こうきんやく)が必要となることがあります。
  • 乳児湿疹なのか、アトピー性皮膚炎や真菌(しんきん)の繁殖など、他の皮膚疾患なのか見分けがつかないとき。

緊急性の高い症状(夜間・休日でも救急病院を受診)

  • ぐったりしている、顔色が悪い。
  • 湿疹が全身に現れており、強い痛みやかゆみを伴う。
  • 呼吸が苦しそう、咳が止まらない。皮膚症状だけでなく、呼吸器系に影響が出ている可能性があります。
  • 腹痛や嘔吐(おうと)もしている、または血便(けつべん)が出ている。感染症やアレルギー反応の可能性が考えられます。
  • 発疹とともに発熱している。突発性発疹(とっぱつせいほっしん)や他の感染症の可能性があります。

    受診目安について詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。

    【医師監修】乳児湿疹、病院受診の目安は?こんな症状はすぐに受診を! 【医師監修】乳児湿疹、病院受診の目安は?こんな症状はすぐに受診を!

小児科と皮膚科どっちがいい?

小児科と皮膚科どっちがいい?

赤ちゃんの肌トラブルで受診する場合、小児科と皮膚科のどちらを選ぶべきか迷うことがあります。

肌トラブルのみが症状の場合は、皮膚科での受診でも問題ありません。
皮膚科医は皮膚疾患の専門家であり、より専門的な診断と治療を提供できます。

しかし、発熱や下痢、食欲不振など、肌トラブル以外の症状も同時に見られる場合は、全身を総合的に診察してもらえる小児科を受診することをおすすめします。
小児科医は子どもの全身の健康状態を考慮し、他の病気との関連性も踏まえて診断を下すことができます。

自宅でできる赤ちゃんの肌荒れ予防と正しいスキンケア

自宅でできる赤ちゃんの肌荒れ予防と正しいスキンケア

赤ちゃんのデリケートな肌を守り、肌荒れを予防するためには、日々の正しいスキンケアが不可欠です。
特に「清潔」と「保湿」は、皮膚のバリア機能を維持・強化するための二本柱となります。

清潔

赤ちゃんの肌荒れ予防の基本は、毎日お風呂に入れて、皮脂、汗、汚れをしっかり洗い流し、肌を清潔に保つことです。

赤ちゃんのお風呂について詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。

赤ちゃんのお風呂完全ガイド。最適な時間や授乳のタイミングは? 赤ちゃんのお風呂完全ガイド。最適な時間や授乳のタイミングは?

保湿

塗り足りないことがほとんどで、肌に艶が出てティッシュがくっつく程度が適量の目安です。
入浴後の肌は急速に乾燥が進むため、皮膚のバリア機能の低下を防ぐためにも、入浴後や洗顔後すぐに(理想は5分以内)保湿剤をたっぷり塗ることが重要です。

赤ちゃんの保湿ケアについて詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。

【医師監修】保湿ケアで赤ちゃんの肌を守る!正しい赤ちゃんの保湿ケア 【医師監修】保湿ケアで赤ちゃんの肌を守る!正しい赤ちゃんの保湿ケア

まとめ

赤ちゃんの肌は、親御さんが想像する以上にデリケートで、様々な刺激に敏感に反応します。だからこそ、正しい知識を持ち、日々の丁寧なスキンケアを実践することが、赤ちゃんの健やかな肌を守る上で何よりも大切です。

もし肌に異変を感じたら、自己判断で悩まず、早めに専門医に相談しましょう。適切なケアと治療によって、赤ちゃんの肌トラブルは改善し、快適な毎日を送れるようになります。

このブログ記事が、赤ちゃんの肌荒れに悩むご家族の不安を少しでも和らげ、安心して育児に取り組むための一助となれば幸いです。