まずは落ち着いて!様子を見ても大丈夫な乳児湿疹の症状
赤ちゃんの肌は非常にデリケートで、ちょっとした刺激で湿疹ができやすい特性があります。多くの乳児湿疹は、適切なスキンケアを続けることで自然に改善する傾向が見られます。特に、湿疹の広がりが部分的で、赤ちゃんに強いかゆみや不機嫌が見られない場合は、焦らずに家庭でのケアを続けながら様子を見ても良いとされています 。
例えば、頬に数個の小さな赤いプツプツがある程度で、赤ちゃんが特に気にする様子もなく、普段通りに過ごしているような場合は、すぐに病院に駆け込む必要はないことが多いです。
赤ちゃんのデリケートな肌を守り、肌荒れを予防するためには、日々の正しいスキンケアが不可欠で「清潔」と「保湿」は、皮膚のバリア機能を維持・強化するための二本柱となります。
赤ちゃんのスキンケアについて知りたい方は以下のブログをご覧ください。
赤ちゃんの肌荒れ完全ガイド。原因・種類から正しいケア、病院受診の目安まで徹底解説
病院を受診すべき乳児湿疹の症状とタイミング
湿疹の「広がり方」「状態の変化」「全身症状の有無」は、単なる皮膚トラブルか、より深刻な問題(感染症やアレルギーの進行など)かの重要な判断基準となります。
診療時間内に受診を検討したい症状(中等度)
以下のような症状が見られる場合は、日中の診療時間内に小児科または皮膚科を受診しましょう。
▶スキンケアを1〜2週間続けても改善が見られない、または悪化している
乳児湿疹は多くの場合、適切なスキンケアで改善しますが、1〜2週間続けても症状が良くならない、あるいは逆に悪化している場合は、家庭でのケアだけでは対応しきれない可能性があります 。これは、肌のバリア機能が十分に回復していないか、湿疹の根本的な原因がスキンケアだけでは解消できない状態であることを示唆しています。
▶湿疹が広がってきた、または何度も繰り返す
最初は一部分だった湿疹が顔全体や体へと広がってきた場合や 、一度治ったように見えてもすぐに同じ場所にぶり返す場合は 、炎症が進行しているか、肌の奥で小さな炎症がくすぶっている可能性があります 。
▶かゆみが強く、赤ちゃんが機嫌が悪い・夜眠れない、掻きむしってしまう
赤ちゃんがかゆがって機嫌が悪くなったり、夜中に何度も起きて眠れなかったり、湿疹を掻きむしってしまう場合は、かゆみが生活に大きな影響を与えているサインです 。赤ちゃんは「かゆい」と言葉で伝えられないため、抱っこしたときに顔をこすりつけてくる、皮膚に爪あとや掻き壊し(かきこわし)が見られるなどの行動に注目することが重要です 。掻き壊しは、さらなる炎症や細菌感染のリスクを高めます。
▶湿疹がジュクジュクしている、黄色い汁やかさぶたが出ている、赤みが強い
湿疹から黄色い汁(滲出液(しんしゅつえき))が出ている、ジュクジュクしている、分厚いかさぶたができている、または湿疹の赤みが非常に強く、熱を持っているように感じる場合は 、炎症が非常に強いか、細菌感染(とびひなど)を起こしている可能性があります。
すぐに病院へ!緊急性の高い乳児湿疹の症状
以下の症状は、単なる乳児湿疹の悪化ではなく、より重篤な病気(全身性アレルギー反応、重い感染症など)の兆候である可能性があります。これらの症状が見られた場合は、夜間や休日であっても、救急病院や往診を利用して、すぐに受診してください。
▶全身に湿疹が広がり、我慢できないほどのかゆみを伴う
湿疹が急速に全身に広がり、赤ちゃんが我慢できないほどのかゆみを訴えている(掻きむしりが止まらない、泣き叫ぶなど)場合は、全身性のアレルギー反応や広範囲の炎症を示唆する可能性があります 。
▶元気がなく、ぐったりしている、呼吸が荒く苦しそう
湿疹に加えて、赤ちゃんが普段より元気がなく、ぐったりしている、活気がない、または呼吸が荒く苦しそうにしている場合は 、アナフィラキシーショックや重篤な感染症(敗血症など)など、生命に関わる緊急事態のサインである可能性があります。
▶発熱を伴う、腹痛や嘔吐、血便が出ている
湿疹と同時に高熱がある場合や 、腹痛や嘔吐、さらには血便(けつべん)が見られる場合は 、全身性の感染症や重いアレルギー反応(消化管アレルギーなど)の可能性が考えられます。これらの症状は、迅速な診断と治療が必要となります。
赤ちゃんの肌トラブルは小児科?皮膚科?
乳児湿疹で病院を受診する際、小児科と皮膚科のどちらに行けば良いか迷う親御さんも少なくありません。
湿疹は「皮膚の症状」であるため皮膚科を思い浮かべがちですが、乳児の湿疹は全身状態や他の疾患と密接に関連している場合がありますので、小児科がお勧めです。
小児科は赤ちゃんの全身を総合的に診る専門家であり、湿疹の背景に隠れた内科的な問題(例えば、感染症やアレルギーの全身症状)を見つける上で最初の窓口として最適です。
病院受診時の準備と医師への伝え方
病院を受診する際は、事前に準備をしておくことで、医師がより正確な診断を下しやすくなります。
事前の準備
▶症状の観察と記録
湿疹の形、色、かゆみの有無、出ている部位、いつから症状が出始めたかなどを確認しましょう 。
▶写真撮影
症状が現れた初期の状態や、悪化している状態をスマートフォンなどで写真に撮っておくと、医師が診断する上で非常に役立ちます 。
▶他の症状の確認
発熱の有無、赤ちゃんの機嫌、食欲、睡眠状況など、湿疹以外の全身症状も確認しておきましょう 。特に発熱がある場合は、湯冷ましや麦茶などでこまめに水分補給を心がけ、脱水症状を防ぎます 。
まとめ
乳児湿疹は、多くの赤ちゃんが経験する一般的な肌トラブルで、日々のスキンケアで改善されることが多いです。
しかし、症状が悪化してしまうケースもありますので、赤ちゃんの肌の状態をよく観察し、異変に気づいたら早めに医療機関に相談するようにしましょう。
- 本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を選定・推奨している訳ではありません。
